貧血防止に☆
鉄分とは
鉄分とは、成人の体内に約4gあるとされています。ただし、鉄分は吸収率が約8%程度とされて
おり、欠乏しやすいのが特徴です。酸素の運搬などに働きかける重要なミネラル分です。
鉄分の働き・効果
鉄分の機能は、血液中で赤血球ヘモグロビンの成分として、あるいは筋肉中のミオグロビン
(たんぱく質)に含まれる形で、脳を含めた体中に酸素を運搬する役割を担っています。
それにより、体温の維持、疲労防止、成長の促進など体にとって基本的な機能を高める効果が
あります。また、貧血の90%は鉄分の欠乏によるものとされており、特に女性に目立ちます。
鉄分不足の症状
女性は月経により毎月血液を失っていますので、鉄分の潜在的な欠乏者は非常に多いとされて
います。貧血は鉄分の不足を補う「貯蔵鉄」といわれるストックがなくなって初めて発症しますの
で、鉄分の欠乏に遅れがちです。
鉄分が不足すると、顔色が悪くなる、神経過敏、貧血による動悸や息切れ、感染症にかかりや
すくなる、便秘や下痢、冷え性など全身に症状があらわれます。
鉄分過剰の症状
鉄分の過剰摂取はあまり気にする必要はありません。
鉄分を多く含む食品
女性の1/3~1/2は潜在的な鉄分欠乏症と言われています。鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」と
いうものがあり、ヘム鉄は魚や豚のレバーなどに含まれており、非ヘム鉄は植物に多く含まれ
ています。
ヘム鉄の方が吸収率が高い為、サプリメントなどではヘム鉄として販売されている場合が多い
です。ただし、非ヘム鉄(吸収率5%程度)でも、ビタミンCとあわせて摂取する事で吸収率が上
昇します。
鉄分の向き、不向き
ここでは、鉄分の摂取が向いているタイプの人と向いていないタイプの人を紹介します。
鉄分摂取が向いているタイプ
- 成長期の子供
- 貧血気味の方
- 妊娠中の方
- 痔の症状を持つ方
- 女性
鉄分摂取が向いていないタイプ
- 鉄分摂取が向いていない方はいません。
調理の工夫
野菜や穀類に含まれる「非ヘム鉄」は、吸収のよくない鉄分。
ただし、動物性タンパク質といっしょにとると、吸収がよくなります。
献立しだいで、捨てたものではありません。
小松菜と豚肉のいためもの | 凍り豆腐の卵とじ |
ほうれんそうのグラタン |
ビタミンCは、鉄を吸収しやすい形に変えてくれる貧血解消の味方。
ヘム鉄も非ヘム鉄も、ビタミンCとともに食卓へ!
生がきにレモン | 切り昆布とさつまいもの煮物 |
わかめとトマトのサラダ |
酢や香辛料、梅干しなどを使った料理は、胃粘膜を刺激。胃酸の分泌を高め、
鉄分の吸収をよくしてくれます。
また、よくかんで食べることも、胃酸の分泌を促進します。
ひじきの酢の物 | |
ほうれんそうのナムル (唐辛子をきかせた韓国風あえもの) |
小松菜とあさりの辛子しょうゆあえ |
食前・食後の緑茶・コーヒー・紅茶は、貧血の敵。
これらに含まれるタンニンが鉄の吸収を悪くします。
どうしても飲みたい時は、ほうじ茶やウーロン茶を。
鉄剤を飲む場合は、鉄の量も多く、吸収も高まっているので、お茶を控える必要はありません。
今回は鉄分を取り上げてみました
ダイエットや妊娠・出産など、女性には関わりの深い栄養素です
コーヒーがだめなんてと思う方も多いかもしれませんね。
大切なご自身の体をたまには労わってあげて下さい