21世紀健康館-名古屋市天白区の整体・各種ボディケア

株式会社 ヒューマンラボジャパン

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記憶というもの

   

まず、下の文を読んでみてください。最後まで読んでください。

ポパイが恋敵のブルートをなぎ倒すさまは我々に心地よい快感を与えてくれる。ポパイがブルートより圧倒的に体格が劣っているため、さらに我々の同情感を誘う。ほうれんそうを食べて怪力になり、それまでは全く歯が立たなかったブルートから逆転勝利を収めるなじみのパターンも見ているものには安心感を与える。さて、ポパイの力の源であるほうれんそうが実際に高い栄養価をもつことは周知の通りであるが、このアニメの影響力は絶大で、当時ポパイを見ていた成長盛りの子供たちが、積極的にほうれそんうを食べるようになったことが報告されている。

読み終わったでしょうか? この時点で何か間違いに気づいた方はそうとうすごい。
実はこのポパイの文、3回「ほうれんそう」といった単語がでてくるが、3回目はほうれんそうではなく「ほうれそんう」と書いてある。が、きっとみなさんはなんの問題もなくほうれんそうと読んだことでしょう。
こういった記憶のことを「プライミング記憶」といいます。ひつまぶしを「ひまつぶし」と呼んでしまうことがありますよね?

見えているものの解釈や、自分の置かれている状況の判断などを迅速にするために重要な役割でもありますが、これが裏目にでてしまうこともあるでしょう。勘違いや、思い込みといったこともこの現象にあてはまるのではないでしょうか。
もっと悪い現象ですと、例えば「反射する光」について「刃物」、「刺された」、「恐怖」、「痛み」、「発汗」、「動悸」などの潜在記憶があると、たとえば鏡に反射する光を見ただけで、次々とそれらの記憶がよみがえり、情緒や身体に大きな影響がでてしまうことが十分に考えられます。

記憶には様々な種類があります。短期記憶、長期記憶、エピソード記憶、手続き記憶、意味記憶等々。時間的分類から、潜在記憶か顕在記憶かに分類することもできる。 まー難しい話は置いといて、こういった様々な記憶により人間は日々いろんな感情を抱き、判断し、行動しているわけですが、この記憶といったもの、時にはやっかいな現象をおこすこともあります。上記にも記した通り、過去の嫌な記憶がトラウマとなり、過剰な感情を抱いてしまうことがあります。
記憶にはその時その時の、感情や情動といったものが必ず介入し、いろんな形に変え、脳に保存されます。例えば、痛みといったものにもこういった感情、情動が複雑に絡んできます。仕事に行くと必ず体のどこかが痛くなる、だれかに会うと頭痛がするなど、身体的ストレスだけでは考えにくいような現象が多々あります。

つまり、一見体に表れている症状でも、メンタル面、もっと言うと脳の状態が絡んでいることが多くあります。慢性痛といったものも、そうであることが多いです。痛みの可塑性ということがありますが、痛みそのものが何か違った形で脳に記憶され、身体が良くなっているにもかかわらず、症状が消えていかないといった現象が起きてしまいます。

ですから、痛みを慢性化しないようにすること、メンタルコントロールをすることが大事になってきます。

実はこの記憶のことについては今日のセミナーでお話があったわけですが、神経科学といった視点から考えても、やはり痛みなどの体の症状は脳、いわゆるメンタルなどがすごく関連していることを訴えています。

体の治療をすることは、心(脳)への介入も必要だといったことが、このセミナーで、また現場を通しても感じられます。それができるセラピストになりたい。

豆知識

記憶力を高めると、ストレスに対する免疫がつくらしい。いや、科学的根拠もある。逆に、ストレスがあると記憶力はすごく低下するらしい。・・・・・矛盾してはいますが(笑)最近、記憶力が・・といった方、ストレスがたまっているのかも・・・

ストレスはないが、最近記憶力が極端に落ちた気がする・・・と思いつつ・・・

                               21世紀健康館  竹中

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