理論は常に・・・
筋肉をぎゅーっと伸ばすストレッチ。これは何十年か前にアメリカから入ってきたものである。
そして今。
アメリカのスポーツ会の中でストレッチを行う者はいない。
特に試合前などは、ストレッチは逆効果であることが分かっている。簡単にいうと筋力低下を起こしパフォーマンスが落ちるからである。
良いと言われる情報はすぐに入ってくるがそれが覆された最新の情報はなかなか日本には入ってこない。というか入ってきていても今までの固定概念に執着しすぎているだけなのか・・・
また、ダイエットの決まりごとである有酸素運動。これも最近では老化を早めていくと言われているらしい。これはある先生から聞いた話で、どこまで根拠があるのかは分かりませんが・・・故に有酸素運動を否定するのではありませんが。長距離ランナーと短距離ランナーの肌の若さなんかを比べると歴然らしい。
治療の世界もそう。理論は常に進化し続ける。分からないことも多いが分かってきていることもたくさんある。
そしてまた、人間そのものが変わってきているということも、昔と同じ治療をしても変わらないという理由の一つであり理論を進化させる。
例えば80年代のアメリカ。その時代は女性が多く社会進出してきた時代である。そうなれば当然のようにストレスも増える訳で・・・それまでにはなかった複雑な症状が出現してくる訳です。
栄養、食品添加物、ストレス、人の動き方等・・・環境が変わってこれば人間の体も当然の様に変容してくるわけです。同じ腰痛にしても昔と今では発生の機序も治療方法も違うはず。
カイロプラクティックのお家芸であるアジャストメント(いわゆる矯正)。30年前ではこれで大きな効果がでていたものも、今ではただ骨をバキッとするだけでは到底限界があるのが現実です。特に現代人は脳が複雑に絡んでくるからです。
時が経てば理論は塗り替えられる。故に今の最新理論はいつか覆されるかもしれない。だからと言って自分の主観だけで見ていくことも問題である。特に医療に関しては。
大事なのは理論は科学的であること。客観的であること。
そして勉強し続けること。変化を大いに受け入れること。囚われを捨てること。
今日も大阪へセミナーへ行ってきましたが。180°見方、考え方を変えていかないといけない部分も多い。そこがおもしろいところでもありますが。
僕自身、まだまだ分かっていないことも多い。業界の中だけで盛り上がっている、自分たちの為の医療とならないよう徒手医学のエビデンス化をはじめ、医療としての水準を上げていくことに注力していきたいです。
迷わない医療、理論的で且つ効果的な医療、そして自分自身で予防していく医療体勢を実現したい。
21世紀健康館 竹中