尿路結石
先日のブログで言ったように、今日は尿路結石についてです。
結石は昔から、「七転八倒の苦しみ」とか「想像できない痛み」と表現されるほどです。
痛みは結石のある下腹部だけでなく、腎臓に障害が起こるとわき腹や腰に激痛が走ることもあります。
痛みの反射から吐き気を伴うこともあります。
結石は、腎臓などにできるシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのかたまりのことです。
腎臓から尿管、膀胱、尿道という尿の通り道(尿路)にできるため、総称して「尿路結石」ともいいます。
結石は、腎臓にあるあいだはほとんど痛みはありません。
ところが結石が腎臓から細い尿管へ移動すると(尿管結石)、神経を刺激し突然激痛を発するようになります。
結石が尿管などの壁を傷つけると、血尿が出ることもあります。
結石は従来、中年以降の男性に多くみられました。ところが最近は若年化が進み、女性にも増えています。
その背景には食生活の洋風化、とくに肉類などの動物性タンパク質を多くとると、体内にシュウ酸などが増え、
それだけ結石のリスクを高めます。
また、日本人の食生活では、一般に動物性タンパク質の摂取量が増えているのに対し、
カルシウムは必要とされる摂取量に足りていません。このことが結石を増やす大きな要因となっています。
結石の予防や症状の改善は、食生活と運動が基本となります。
食生活の基本として、シュウ酸などを増やす肉類などの動物性タンパク質の量を少し控え、野菜類を多くした和食中心のメニューを取り入れるようにします。
また、カルシウムを多くとるようにします。
また水分不足になると、尿の濃度が高まり、結石を起こしやすくなります。小さな結石なら尿と一緒に排泄されることも多いので、水分を多めにとることも予防につながります。
ただし、水分補給は大切ですが、紅茶やコーヒーにはシュウ酸が多く含まれています。
<運動のコツは>
食事の改善や水分補給と合わせて、軽めの運動をすると、結石が砕けて自然に排泄されやすくなります。
とくに縄跳び、ウォーキング、軽めのジョギングなど、階段(とくに下り階段)を利用するなど、からだを適度に上下に動かす運動が効果的とされています。
このように、ちょっとしたことで尿路結石の予防になります。
僕の父親のような激痛を味わうくらいなら、日ごろから予防に心がけたほうがましかもしれません。
21世紀健康館 鈴木