☆脊柱管狭窄症(セキチュウカンキョウサクショウ)☆
病院で『脊柱管狭窄症』と診断を受けた
腰痛と足のシビレを訴えるクライアント様を担当させて頂いている事もあり
内科分野の国際誌
『アナルズ・オブ・インターナショナル・メディシン』に掲載された
米ピッツバーグ大学の研究グループによる
『脊柱管狭窄症』についての研究報告を読みました
【2年間の追跡調査の結果】
脊柱管狭窄症の人の背骨では、縦に通る脊柱管内の空間が狭くなり
脊柱管内を通る神経が圧迫されて痛みを起こしているとされています
脊柱管狭窄症の痛みを取るための方法として
外科的な手術により、圧迫を取り除くという方法が一般的ですが
手術以外の治療の有効性については見方が固まっていませんでした
研究グループは、脊柱管狭窄症の2つの治療である手術と
運動療法によるリハビリとの間で効果を比べる追跡調査を行いました
脊柱管狭窄症を患う人のうち手術に同意した50歳以上の169人の対象者を
ランダムに、手術を受ける87人と運動療法を受ける82人に分け
24カ月の追跡調査をした結果
手術グループは87人中74人、運動療法グループは82人中73人について
治療効果を最後まで確認できたそうです
平均的な改善率は手術グループと運動療法グループとの間で
統計学的に意味のある差はなかったということになります
運動療法から手術に切り替える人が57%に上っていたので
その影響も含めて治療効果を検証しましたが
手術をしたから症状が軽くなるという結果にはつながらなかったようです
どのようにすると痛みが増すのか? or 減少するのか?
日常生活の中でどんな時が一番辛いのか?
姿勢や動作の分析などをしたうえで
個々に合わせた運動メニューを行うことで
十分改善が見込めると思います
手術を検討している人は、少し慎重に考えてみても良いかもしれませんね
文献情報
Delitto A et al. Surgery versus nonsurgical treatment of lumbar spinal stenosis: a randomized trial. Ann Intern Med. 2015;162:465-73.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25844995
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