☆子供のしなやかな身体作りに効果的なトレーニング☆
2017/12/02
現代の子供の身体で欠けている物の一つは
『身体のしなやかさ』と言われています
・なんとなく歩き方がぎこちない
・走り方がぎこちない
・ボールの投げ方がぎこちない
など…
これらは、身体をしなやかに動かせていないことが原因だそうです
しなやかな身体を得るためには
赤ちゃんの発育発達の過程で行う『ずり這い動作』が大切なんです
赤ちゃんは、寝返りができるようになると目の前の物に手を伸ばし
届かないと必死に身体を動かして何とか触ろうとします
この周囲に対する無限の好奇心が原動力になり
『ずり這い』という移動手段を獲得していきます
うつ伏せでお腹を床につけた状態で
腕や足で床を押したり蹴ったりしながら
前や後ろに這って進む、いわゆるほふく前進の動きです
赤ちゃんは
首がすわる→寝返り→ずり這い→お座り→ハイハイ
と運動範囲を広げて世界を広げていきます
ずり這いができるようになると
それまで寝返りで左右にしか移動できなかったのが
前後にも自由に移動できるようになり
赤ちゃんの行動範囲が大きく広がります
しかし、ずり這い動作をあまりやらず、お座りから膝立ちになって
つかまり立ちを早くにやっていってしまう赤ちゃんがいます
あまりずり這いををせずに
早くからつかまり立ちをした赤ちゃんが
比較的しなやかな動きがしにくい傾向にあると言われています
このずり這い動作は
運動発達において、とっても大事な役割があるのです
今回は『ずり這い動作』の大切さと今からでも役に立つ
『ずり這い動作を使ったエクササイズ』をご紹介します
【ずり這い動作が子どもの身体づくりに大切な理由】
股関節を大きく動かせる
うつ伏せで前に進むためには
股関節をしっかり曲げて広げないといけないので
股関節を深く曲げて広げる動きによって
体幹のインナーマッスルの一つである大腰筋がしっかりと機能します
また、この大腰筋と繋がりのある股関節の内転筋群も働くので
股関節をしっかりと動かせるとともに
体幹をしっかりと安定させてくれ
しなやかな足~体幹の繋がりを作ることに役立ちます
脇を締める動きでさらに体幹に効きやすくなる
ずり這いでは、肘をついて身体を前に移動させます
肘をついた状態で上手く身体を前に持っていくためには
脇のところにある前鋸筋という筋肉がしっかりと機能する必要があります
この前鋸筋は体幹のインナーマッスルとの連結があるため
肘を支点にして脇を締めることで前鋸筋を使い
体幹と上手く連動させて身体を前に運ぶ訓練ができ
しなやかな腕~体幹の繋がりを作ることに役立ちます
背骨がしなやかに動かせる
ずり這い動作を上から観察すると、右足を曲げた時に左肘が前に出ます
その際、背骨を見てみると、大きく『くの字』にしなっています
手足と連動して背骨を左右にしならせる動きを
この時期には覚えていくため
しなやかに背骨を動かすことを動きの中で自然と学んでいきます
この背骨のしなりこそが
ゆくゆくの歩行動作獲得後の身体のしなやかさと大きく関係しています
背骨のしなやかさは手足~幹を繋げる原動力になります
【体幹トレーニングになる正しいずり這いトレーニング】
最近では『ずり這い動作』が
発育・発達の過程で大事な動作の一つとの認識が強まり
幼稚園や小学校での体育などでも
『ワニの動き』や『トカゲの動き』『スパイダーマンごっこ』など
名前をつけてカリキュラムに取り入れられてきているそうです
ずり這い動作は、背骨をしならせ左右対照的に手足を動かすため
しなやかな体幹の構築に役立ちます
また、身体の中心軸の形成にも役立つことも分かっています
【ずり這いトレーニング時の3つのポイント】
肘を支点にして脇がしまっていること
背中が反りすぎず、みぞおちの力が抜けていること
股関節が深く曲がって※膝を支点にして蹴れていること
※つま先で蹴るという指導もあるようですが
体幹トレーニングという視点からいえば膝で蹴るのが望ましいようです
21世紀健康館 ろく