☆アメリカの腰痛に関する最新のガイドライン☆
2017/12/02
久しぶりの投稿です(^-^;
今年の2月に『The American College of Physicians(米国内科医師会)』で
最新の腰痛ガイドラインが発表されました
その中で
『腰痛に投薬ははほとんど効果がない』
と明記されたことが注目の的となっているそうです
これまでにも
腰痛の85%は『非特異的腰痛』で
外科的要因がはっきりと特定できないことが述べられてきました
つまり多くの腰痛は
手術ではなく保存療法(運動療法、物理療法、薬物療法など)
を行う必要があり
この多くの腰痛の8割以上が原因不明で
様々な原因が絡み合っているということだそうです
例えば
肥満や喫煙、うつ、悲観的な考え方などが
慢性化した腰痛と関係があることが論文で報告されていて
筋肉や骨格などの構造的なものだけでなく
ライフスタイルや思考なども
原因の一部であることが分かってきています
【MRIやレントゲンによる診断】
腰痛で悩んでいる方の中には
MRIやレントゲンなどの画像検査で
『骨が変形している』
『椎間板がつぶれて神経に当たっている』
などと言われた方も多いと思いますが
最近の研究では
それらは痛みと無関係なことが多いことが分かってきています
実際に、僕が18~19年ほど前に読んだ
当時のアメリカで発表された最新の論文で
腰痛を全く訴えない人々100人のMRIやレントゲンを撮ったところ
83人の人にヘルニアや何かしらの変形が見られた
というものがありました
似たような報告は最近でも
多くの論文や書籍、インターネット、各種メディアなどで
紹介されています
【鎮痛剤の投与】
多くの医療機関では
腰痛の治療に鎮痛剤を処方されます
また、自分で痛み止めの薬や湿布を使っている人も多いと思いますが
鎮痛剤や痛み止めはあくまで一時的な対処法でしかなく
根本が取り除かれていないので
再発
↓
投薬
↓
再発
↓
投薬
を繰り返すことになります
実際にこのような治療を続けてきた結果
腰痛は多くの国で国民病のひとつとなっているということだそうです
腰痛に関しては、さまざまな研究が行われていて
導き出されたひとつの答えが
米国内科医師会が最新ガイドラインで示された
腰痛には鎮痛剤の投与をなるべく避け
痛みが強いときの最終手段として用いる
というものです
腰痛治療には
◆リハビリテーション(理学療法)
◆エクササイズ
◆ヨガ
◆マインドフルネス(瞑想の一種)
◆認知行動療法
などが推奨されています
つまり、腰痛を根本的に治すには
自分で主体的に行動して治すということです
何をしたらよいかわからない人が多いだろう。医療機関を訪ね、医師や理学療法士の適切なアドバイスをもらい、それをもとに自らが能動的にアプローチする――。これが現在、推奨されている腰痛の治療法である。
たとえば、リハビリとして電気をかけたり、腰を引っ張ったり――という「受動的な治療」に留まっている患者は少なくない。だが、それでは治療効果は小さい。現実に、治らないから長期間に渡って通院する人が多いのだ。
腰痛は、理学療法士と一緒に適切なエクササイズを行ったり、学んだエクササイズを自宅で主体的に行っていくのが、改善の正しい道のり。専門家に適切なアドバイスをもらいながら<自分で治す>。それが最新の腰痛治療である。