マグネシウムのお話し
2017/12/02
ⓢぢhs
マグネシウムは身体の中で最も重要なミネラルとも言われ、
325種類以上にも及ぶ酵素に関わる仕事をしています。
ミネラル欠乏状態にある私たちの中でも、特にマグネシウムは不足しているミネラルの一つで
マグネシウムを補うだけで、実はいろんな病気や体調不良が改善していくことも多いのです。
Dr.Carohyn Deanが書いた「The Magnesium Miracle」という本から
マグネシウムと病気の関わりをご紹介します。
1.不安神経症とパニック発作
通例としてマグネシウムは副腎ストレスホルモンの制御を助ける。
2.喘息
マグネシウム欠乏に伴い、ヒスタミン産生と気管支けいれんが共に増大する。
3.血液凝固
マグネシウムは血液凝固の抑制と血液の濃縮を予防するのに重要な役割を果たす。
4.腸疾患
マグネシウム欠乏は腸機能を定価させ、便秘の原因となり、それにより中毒症状を示すこと、
栄養の吸収不良、あるいは大腸炎を起こすことがある。
5.膀胱炎
マグネシウム欠乏により膀胱けいれんが悪化する。
6.うつ病
気分を高揚させるセロトニン(神経伝達物質)は、マグネシウムに依存性を持つ。
脳にマグネシウム欠乏が起こると、アレルゲン、異物の影響を受けやすくなり、
稀に精神障害に似た症状を引き起こすことがある。
7.解毒作用
マグネシウムは毒物やアルミ、鉛などといった金属の体外排出には不可欠である。
8.糖尿病
マグネシウムはインスリンの分泌を促進し、糖の代謝を助ける。
マグネシウムがないと、インスリンはグルコースを細胞に伝達することができない。
そのため、グルコースとインスリンが血中に蓄積され、様々な組織損傷の原因となる。
9.疲労
マグネシウム欠乏症は、疲労を感じやすいのが通例であるが、
これは何十にも及ぶ酵素系が機能低下状態にあるからである。
マグネシウム欠乏症の初期症状の一つが疲労である。
10.心臓疾患
マグネシウム欠乏が心臓疾患を持つ人に共通して見られる。
病院では、急性心筋梗塞と心不整脈に対しマグネシウムが投与される。
他の筋肉と同様に、心臓もマグネシウムを必要とする。
狭心症と胸痛の処置にもマグネシウムが使用される。
11.高血圧
マグネシウムが不足すると、血管がけいれん状態になったり、
コレステロールが上昇したりすることがある。いずれも血圧障害をもたらす。
12.低血糖症
マグネシウムがインスリンを制御している。
マグネシウムが欠乏すると、低血糖症状が発現する。
13.不眠症
マグネシウム欠乏により、睡眠を制御するメラトニン産生が阻害される。
14.腎臓疾患
マグネシウム欠乏は、アテローム性動脈硬化に伴う腎臓疾患の原因となる。
マグネシウム欠乏は脂質レベルに異常をきたし、腎臓移植患者の血糖調節機能を低下させる。
15.片頭痛
セロトニンのバランスはマグネシウムに依存している。
セロトニン欠乏から片頭痛やうつ病が発症することがある。
16.筋骨格性症状
結合組織炎、繊維筋痛、筋肉けいれん、瞼けいれん、生理痛、首や背中の慢性痛が
マグネシウム欠乏に原因することがあり、マグネシウム補充剤で快癒する場合がある。
17.神経障害
マグネシウムは、片頭痛、筋肉収縮、胃腸のけいれん、ふくらはぎ、足、
つま先のけいれんなど、全身の抹消神経の障害を緩和させる。
また目眩や錯乱といった中枢神経系症状の処置にも用いられる
18.産科的障害と婦人科的障害
マグネシウムは、月経前症候群や月経困難痛(月経時のけいれん痛)の予防を助ける。
また不妊治療に重要であり、期外(早期)収縮、子癇前症、および妊娠子癇を緩和させる。
(子癇とは妊娠中毒症の一種で、突発性の全身けいれん、失神などの発作を繰り返す状態)
妊娠により誘発される高血圧には、妊娠か関わる部位に対し、
あるいは脳性麻痺や乳幼児突然死症候群(SIDS)の危険を低減するべく、
いずれもマグネシウム静脈注射が行われる。
妊婦にとって、マグネシウムは必須のサプリメントである。
19.骨粗鬆症
見合った量のマグネシウムを与えず、カルシウム吸収を促進するべく
カルシウムにビタミンDを併用するとさらなるカルシウム欠乏の原因となる。
これが発端となって、骨量減少をもたらす減少を次々に引き起こす。
20.レノー症候群
マグネシウムには、指の疼痛や痺れの原因となるけいれん性の血管を弛緩させる働きがある。
21.虫歯
マグネシウム欠乏により、唾液中のリンとカルシウムのバランスが正常でなくなり、
そのために歯が損なわれる。
(Dr.Carohyn Dean「The Magnesium Miracle」より引用)
食事からのマグネシウムを増やすには、緑野菜、ナッツ類、種実類、豆類、
未精製穀類を増やすことが効果的です。
またマグネシウムが欠乏する原因の一つに調理食品、加工食品の摂り過ぎがあるので、
生の食品を増やすようにすることもポイントになります。
では、食品中のマグネシウム含有量について挙げてみましょう。
100gあたりのマグネシウム(mg)/「The Magnesium Miracle」より
昆布(760)
ふすま(490)
麦芽(336)
アーモンド(270)
糖蜜(258)
ビール酵母(231)
そば(229)
ピーナッツ(175)
キビ(162)
小麦(160)
豆腐(111)
ココナッツ(90)
玄米(88)
大豆(88)
いちじく(71)
小エビ(51)
トウモロコシ(48)
アボガド(45)
パセリ(41)
プルーン(40)
ひまわりの種(38)
次にマグネシウムの1日の所要量ですが、男性では体重1kgあたり6〜8mgがお勧めです。
女性は男性の8割ぐらいの量が目安になります。
また妊娠中や運動選手などの場合は、必要量が増えます。