臨床報告
こんにちは。健康館IZUMIの竹中です。患者様の臨床例を少し報告したいと思います。
先日来院のS様 40代男性
症状:右親指のシビレ。 4か月前より発症し、最初は首に寝違えたような痛みが表れ、その後右親指にシビレが出現する。常にしびれはないが、仕事中や何かの拍子に出現してくる。
病院での検査:レントゲンをとり、頸椎の下の方が狭くなっているためそこで神経を圧迫しているのではと診断。
当院での所見と施術
まず、一つ言えることは親指のしびれは親指の問題ではなく首に問題があると推測できます。最初に首が痛くなってその後親指にシビレがでてきてね・・・こんな症状経過からは首に問題アリとほぼ確定できます。よくあることです。
上を向いてもらうとシビレが出現、その他筋肉の圧痛、症状の強さ、症状のタイミングから推測すると、首の前横に着いている斜角筋の緊張と姿勢のミスアライメントによる関節の歪み、ストレスが原因だと考えられます。
施術:斜角筋、肩甲骨周りの筋肉を弛め、上部頸椎、上部胸椎(背骨)の関節の矯正をしました。施術前は上を向くとシビレが出ましたが、施術後に同じ動きでシビレは消失。首、肩周りが軽くなったと言われていました。
解説
下の写真をご覧ください。
首の前横にあります赤色部分が斜角筋という筋肉、その隙間から出ています黄色の部分、これが神経の束になります。斜角筋症候群(胸郭出口症候群の一つ)という名前の疾患がありますが、この斜角筋が硬く緊張することで近くを通る神経にいたずらをしシビレや麻痺がおこるとされています。
↓斜角筋が緊張すると・・・
上の写真にあるように赤い部分にシビレや痛みが出現します。背中にも痛みが出現しますから、背中に問題があると勘違いしやすいのです。首の問題一つでこんなにも広範囲に痛みやシビレがとぶことが多々あります。これがトリガーポイントによる関連痛というやつです。
↓なぜ、この斜角筋が硬くなってしまうのか・・・
上の写真のような姿勢・・・心当たりありませんか?デスクワークなどで首を前に突っ込ませているような姿勢をしていると斜角筋は緊張します。さらに、この姿勢で頭を支えていると頸椎の関節自体にも大きなストレスが加わり、徐々に炎症が起きたり癒着が起きるとこれまた腕や指にシビレが出現します。
最後に・・・
病院で診断された骨と骨の間が狭くなってそこで神経を圧迫していますとう話ですが、だいたいレントゲンをとるとほとんどの方がそのように説明を受けてこられます。間違いではありませんし、レントゲン検査をすることは大切です。問題は、どうしたら症状が改善するのか?というところ。骨と骨の間が狭いということはそこの間を広くすればいいのでしょうか?そんなことはできません。手術でもしない限り。そして、そこは実は問題ではないことがほとんどです。痛みのない人のレントゲンをとってもたくさんの方がどこかしらで変形や圧迫がみつかるものです。
我々、手技療法家が出来ることは、見た目の“構造、形”を変えることではなく、動きや神経伝達などの“機能”を改善することにあります。
その機能不全によって問題が起きているケースが全疾患の70%といわれます。
21世紀健康館IZUMI 竹中
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