☆成長ホルモン その7 ~成長ホルモンとIOC~
成長ホルモンとIOC
成長ホルモンは、現存する最強のアナボリック*注1物質とされていて
筋力の増強と維持、体脂肪の減少に対する最も重要な物質として
以前からスポーツ界において認識されており
遺伝子組み換えによる成長ホルモンが入手可能となった1980年代から
アマチュアスポーツ界を含む多くのスポーツ選手に使用されていました
しかし近年まで、自然に分泌された物と遺伝子組み換え型の物を
区別して測定することが出来なかったため
成長ホルモンのドーピングをチェックする事が出来ませんでした
このため、禁止されているとはいえ、アマチュアスポーツ界において
成長ホルモンの濫用がかなり深刻化していました
しかしIOC(国際オリンピック委員会)は2000年のシドニーオリンピック
を目標にGH2000というプロジェクトを1996年に立ち上げ
1999年に成長ホルモンのドーピングチェック法を確立したと報告しました
この事により、オリンピックにおける成長ホルモンの問題は
一掃される事となりましたが
プロスポーツ界ではいまだに使用する選手が後を立たないとの事です
この事実からも成長ホルモンがいかに強力な
アナボリック*注1効果を有するかを理解していただけると思います
*注1 アナボリック
骨・筋肉・肝臓・性腺やその他の臓器に対するタンパク合成促進や細胞増殖促進
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