☆成長ホルモン その2 ~成長ホルモンと抗加齢療法~☆
成長ホルモンと抗加齢療法
ヒト成長ホルモンを使用した抗加齢療法の概念は、1990年に世界的に有名な
医学雑誌である 『New England Journal of Medicine』に載った
Daniel Rudmanの歴史的論文により誕生しました
Rudmanの論文は、61~81歳の男性21人に週3回、1回0.03mg/Kgを皮下注射
にて6ヶ月間成長ホルモンを投与して、身体的変化を報告しました
その結果
筋重量8.8%増加、脂肪重量14.4%減少、皮膚の厚み7.0%増加
腰椎骨密度1.6%増加など、非常に良好な身体的改善を認めました
この画期的な論文により、ヒト成長ホルモンは『若返りホルモン』として
一躍注目を集めるようになり、その後の抗加齢療法の先駆けとなりました
その後、多くの追試が行われましたが、いずれも
除脂肪体重の増加や体脂肪の減少など多くの身体的改善のみならず
コレステロール関連データの改善、視覚反応時間や運動能力の改善
腎血流量の増加、火傷や手術後の治癒期間の短縮など
多くの効果が認められました
この結果、アメリカを中心に成長ホルモンを主とした『抗加齢医療』
いわゆる『Anti-Aging Medicine』が発展していきました
次回は
『成長ホルモンと老化』『成人成長ホルモン欠乏症と抗加齢療法』
などについてご紹介します
【身体のトリビア】 ろく でした