香り vol.11
今日ある患者様に「桜のようなイメージで、・・・」と嬉しいことを言われまして、
気分よく桜について香りという視点から触れてみます。
日本人にとって、特別な花なのでは?と思うのです。
ふわりと心地良く独特の上品な芳香を持つ桜の香り。
あの独特の香りの主体はクマリン(C9H6O2)という成分なのですが、
通常の花や葉の中では糖と結合した「配糖体」という状態で存在するため、
実は美しく咲いている生の桜の花からはあの香りはしないのです。
しかし「塩漬け」にされると糖が分離して
クマリンが生成され甘い香りを放つ状態になります。
私たちが「桜の香り」として思い出すのは、桜餅を包む塩漬けの桜の葉や、
桜ご飯やアンパンに使われる塩漬けの桜の香りなんですね。
クマリンを主成分とする桜のあの独特の香り・・・
好きな方も多いと思いますが、春の気分が味わえるから、桜が好きだから・・・
というだけではなく何かあの香りにホッとする感じがしませんか?
いくつかの効能がありますので、ご紹介します。。。
抗菌作用 鎮静作用 血圧低下作用
去痰・咳止め作用 二日酔い防止作用 リラックス効果
風邪をひいてつらい時など、熱湯に桜の香りのアロマオイルを数滴混ぜて
桜の香りのスチーム加湿をしてみるとか、
桜の香りのお香を焚くのも良さそうですし、
お酒好きでメタボの気になる人にも嬉しい効果が・・・♪
特に二日酔いの予防になるなら、お花見でお酒を飲むのは
とっても理にかなったことなのかもしれません・・・
最近は色んなところで、桜の香りが手に入りますし、
日本の伝統香を、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか?
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